HSPとうつ。
私は数年前、仕事のストレスが原因でうつ状態になり、心療内科に通った経験があります。
うつ病は考え方や生活環境、ストレスなどがからみあって引き起こされると考えられ、特にストレスは大きな原因となると言われています。
HSPは感覚が敏感なため、ストレスの影響を受けやすく、うつになりやすい傾向もあるのかもしれません。
心身の健康のためにストレスはためないほうがいい、ストレス解消が大事ということは誰もが知っていることです。ストレス解消の方法は人それぞれです。カラオケや山登り、音楽鑑賞、友人とのおしゃべり、買い物など。自分に合った方法でうまくストレス解消できるといいですよね。このように自分でうまくストレス解消できている間は問題ないでしょう。
でも心身ともに疲れ果てて、ストレス解消できる余裕がなくなってきてしまったら・・・。ストレスはたまっていく一方です。そしていつか限界がきて心が壊れてしまう可能性があるでしょう。以前の私はそのような状態だったと思います。職場の上司との関係がうまく行かず、毎日がまんして仕事に行った結果、ついに心がポキッと折れてしまいました。集中力が続かなくなり、ぼーっとしてしまう。ふとした瞬間に涙が出てきてしまう。いつものように仕事ができない。何かがおかしい・・・。
心療内科に行ったところ、うつ状態という診断を受けました。抗うつ剤を処方され、会社を休職しました。仕事を休んだことで身体の調子はよくなってきましたが、原因となった上司とまた一緒に働かなければならないということがどうしても嫌で結局退職することになりました。働くことが怖くなり、その後2年間はほぼ引きこもり生活を送りました。
あのときの私には何が必要だったのか?どんなふうに過ごしていたらうつにならなかったのか?なぜそんなふうになるまで我慢をしてしまったのか?もっと自分を大切にすることはできなかったのか?答えは明確には分かりません。
ただ、当時の自分はまわりのことを気にし過ぎて、自分のことは後回しにする傾向があったことは覚えています。職場の人に自分を良く見せたい、仕事が出来ないと思われたくない、という気持ちが強かったような気がします。自分がどうしたいかということよりもまわりの人の評価ばかり気にしていました。仕事は一生懸命頑張りました。慣れない仕事や苦手な仕事も普通なふりをしてなんとかやっていたと思います。
たぶん自分を大切にすることができていなかったのではないかと今は思います。自分はまだまだできない人間だ、他の人に比べたら自分なんて。もっと認められたい。そのためにはもっともっと頑張らなければ!そんなふうに思いながら生活していました。
あの時自分をもっと大切にできていたら・・・。「頑張っているね!すごいね!」と自分を認めてあげることができていたら・・・。もしかしたら、うつにならなかった?
・・・今となっては分かりません。
でも当時の自分に「よく頑張っていてすごい!でもそんなに頑張り過ぎなくても大丈夫だよ」と声をかけてあげたいとは思います。過去の自分のことは客観的に見ることができるものですね。当時は悩みの渦中にいるわけですから冷静に自分を見つめることはできませんでした。
冷静に自分を客観視すること。
自分を大切にすること。
もし当時の自分にそれができていたら何かが変わっていたような気がします。
ストレスがたまり過ぎると感情も高ぶりやすく、すぐにカッとなって怒ってしまったり、少しのことで悲しくなり涙があふれてしまったりしますよね。
そんな兆しに気づいたら、自分をケアしてあげてほしいと思います。
HSPは自分の思いに蓋をして他人に合わせることができるので、どんなにひどいことを言われても反論せずに相手を尊重できると思います。
大丈夫だから。まだがんばれるから。そう言って知らず知らずのうちに我慢を重ね、心が傷ついていくことに気づかないふりをして。我慢の限界は遅かれ早かれいつかやってくるものです。限界に達したとき、人はうつ状態になってしまうこともあるのです。
うつ病になってしまう前に。
限界が来る前に。
自分を冷静に見つめ、自分が何を我慢していて、
どんなことにストレスを感じているのかを知ること。
「頑張ってるね!すごいね!」と
頑張っている自分を認め、大切にすること。
それができればいいなと思います。
HSPセルフチェックテスト
http://hspjk.life.coocan.jp/selftest-hsp.html
出典:『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』エレイン・N・アーロン著 冨田香里訳 ソフトバンククリエイティブ
27項目中14項目以上あてはまった場合はHSPと思われるとのことです。
セルフチェックをされたことがない方はぜひお試しください♪